歯医者に行かなきゃいけないのは、わかっているけれど・・あの”型取り”がどーしてもできない
口の中に異物が入ることを想像するだけで「オエっ」と嘔吐反射がでてくるので、自分には絶対無理・・と思う患者さんが一定数いらっしゃいます。
こんにちは
北32条歯科クリニックの歯科衛生士・工藤です
地域の歯科相談で出会った患者さん(Kさん)
・歯がボロボロで困っている
・痛みには耐えられると思うけれど、型取りが絶対ダメ、入れ歯なんてもってのほか
・噛める歯がほとんどなく、菓子パンなどの柔らかい食べ物ばかり食べている
・糖尿病のお薬を飲んで通院もしているが、数値に改善がみられない
・たぶん、歯のせいだと思う・・
とのこと。
令和5年の10月から当院に通院を始めました
まずは口腔内診査、本人がおっしゃる通り残せる状態にある歯はほとんどなく
重度歯周病による、歯の動揺(グラグラしている状態)
重度むし歯による、歯の崩壊(根っこが一部残っている状態)
まずは、麻酔をして歯の抜歯をしました。
その際、長時間お口の中に器具を入れていられないので、休憩しながら患者さんの状態に合わせて
数回にわけて抜歯に通ってもらいました。
結局、残せる歯は1本もなく、噛むためには「入れ歯」を装着することが必要になります。
ここからが、本人も葛藤との戦いでした
型取りするトレーを口の中に入れられない
※口腔内スキャナーはありますが、入れ歯を作製するための技術にはまだ追い付いていません
2か月、型取りするトレーを自宅に持ち帰り、毎日口腔内に入れてみる
「やっぱり、だめだ」
「絶対できない」
と連絡はありましたが、それでも「入れ歯を入れて、漬物をポリポリ音を立てて食べてみたい」という希望がありました。
私たちは応援するしかできません
最後は、本人のやる気です
今年に入って、自宅での練習成果を見せてくれました。
約3分程度は口の中にトレーを入れられる状態まで練習してくださいました✨
もう奇跡です!正直、私たちの方が諦めていました。
型取りさえできれば「いけるかも!」と感じた担当医が、その日のうちの型取りまでしました
そこからは、時間もかかりましたが
入れ歯の完成まで順調にすすんできました。
入れ歯完成を楽しみにしている写真です笑
じつは、先日すでに完成して装着しました。
不安そうな顔をしていましたが、今は少しづつ食べ物もレベルアップさせて、いよいよ漬物をたべたよ!と伺っています。
これは、ほんの成功例でしかありませんが
患者さんの希望が、患者さんの努力が、患者さんの克服したいコンプレックスが「入れ歯完成」に導いた例です。
私たちが感じたのは、あきらめない気持ち!が未来を変えるということです。
あとは、糖尿病の改善、食生活や栄養改善にどれくらい貢献できるのか、引き続き見守ってまいります。
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by kita-32
| 2024-03-10 10:34
| 日記
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